[インタビュー] '大賞女優' パク・ウンビン、今回はディーバ挑戦記でぱあっと
女優のパク・ウンビン(31)が今度は「ディーバ」に変身した。こんなに歌が上手だったのかと思うほど綺麗な声と爆発的な高音が深い印象を残した。別名「挑戦のアイコン」として通じる彼女はその修飾語を狙った行動ではないと言ったが、挑戦を恐れない姿で「信じてみる女優」の素顔を改めて立証した。
3日に最終回を迎えたtvN土日ドラマ『無人島のディーバ』でパク・ウンビンは15年ぶりに無人島から救助された歌手志望生ソ・モクハになった。汚れのない純粋さと熱いファン心で一丸となり、お茶の間劇場に癒しのエネルギーを伝えた。前作『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で世界的に話題になり、次期作に対する負担が大きかったかもしれないが、第59回百想芸術大賞TV部門大賞を受賞した以後、心をさらに楽にして楽しみながら演技中だという説明。終始明るい笑顔を失わないパク・ウンビンの顔から安らぎがにじみ出た。
-最終回を迎えた感想は?
「7、8ヶ月間長く撮影しても6週で放送が終わると短い感じがした。有終の美を収めたかったが、自己最高視聴率で終わって良かったと思っている。うまく積み上げていけば視聴してくれる方々が増えるのではないかと期待感を持っていた。初放送の視聴率(ニールセンコリア全国ケーブル世帯基準3.2%)が期待より低いからといって絶望的でも落胆もしなかった。役者として準備したことをたくさん見ていただければやりがいがあると思ったが、隠れた努力まで分かっていただいて感謝した」
-ドラマの中、直接歌った歌が容易ではない曲だった。
「今回、歌のレッスンを受けながら、私の限界がどこまでなのか確認してみたかった。それで発生練習の先生とどこまで可能なのかやってみようと言って歌ってみたが、音域帯が高い方なので4オクターブ・ドまでは可能だった。ドラマの中『Night and Day』という曲が3段高音なので少し話題になったが、それが3オクターブ・ソル#だった。4オクターブ・ドまでは音が出るので、思ったより高音が難しくはなかったと思う」
-元々歌が上手だったのか。
「歌が上手というより好きだった。聴きやすいものと歌いやすいものは違うと思う。実力を積むような土台はなかった。モクハというキャラクターに出会ったお陰で実力をつけることができた。大変だったけど楽しかった作品だ」
-演技しながら難しかったところは?
「ただ歌が上手な役だったら、私の歌の実力だけ向上させれば良かったが、これがランジュの最全盛期の声になる役なので、ランジュの声に代わるのが似合うかについてたくさん悩んだ。私さえうまくやれば良いのではなく、ヒョジンさんの顔に似合う声にならなければならず、ランジュの全盛期を納得させるような歌の実力にならなければならなかったため、一瞬挫折したりもした。そして視聴者の皆さんが私の歌に納得できるだろうか、没入するのに邪魔になるのではないかと思い、障壁を低くしたかった。真心を見せたかった」
-モクハはどんな子だったのか。
「いつも1年に1つの作品は必ず披露していたが、1年を振り返ってみると作品のキャラクターが残っていた。2022年はウ・ヨンウだったら、2023年はどんなキャラクターとして記憶したいかをたくさん考えた。モクハは私に必要だった性格を持ったキャラクターだったと思う。単なる芸能界の素材だったらそれほど興味深くなかったはずだが、モクハは自ら髪をギュッと結んで整えていく子だ。そのような姿が私にも慰めになった」
-モクハとランジュの関係はどう整理したのか。
「最初はモクハの愛の強さが一方的に大きかったと思うが、ファンの皆さんが私に見せてくれる眼差しや言葉などを通じてうまく表現できた。昨年アジアツアーを行い、世界各国のファンの皆さんと対面してたくさんの力を得た。モクハがランジュに見せた愛と似ていると思い、BINGOの皆さんを思い浮かべながらモクハを演じた」
-ダンスがなくて残念だという反応もあった。
「モクハは設定自体がシンガーソングライターになることだった。ディーバにもっと近い姿であることを願った。ダンスまで習う時間はなかった。ギターと歌を習うだけでも大変な時間だった。その以外のものはファンコンサートをする予定なので、その時を楽しみにしてほしい」
-モクハにとってギホはどんな存在だったのだろうか。
「靴だったと思う。靴をずっとカバンにつけて歩いてる。裸足で15年前にギホを訪ねた時、どこへでも行けるように靴をあげただけでなく、靴が足を傷から守ってくれるから。そんな意味で最初の始まりは憐憫と共感だったが、ぎっしりと密度が高く積もり、お互いに代わることができない存在になったと思う。作品をしているうちにファンタジー的な愛を見せることになるが、モクハとギホは絶対的な世界観の中から切り離されない愛に仕上がったと思う」
-単なるディーバ成長記ではなかった。
「ドラマについて言及すると、全てがネタバレになる。歌を事前に公開できず、家庭内暴力を扱った音楽ドラマとも言えなかった。どこからどこまで公開すべきか難しい作品だった。1話に家庭内暴力に対する痛みが二人の共感になるので『こんなドラマだったの?』と驚いた方々も多かったと思う。人物ごとに痛みと欠乏によってお互いを満たし、人生を完成させてくれる気がした。こんな痛みを持つ人々が人に癒され慰められることを願った」
-子役だったイレの演技はどう見たか。
「とても立派だった。イレとムン・ウジン君の演技を見て、とても良かったと思った。イレちゃんの場合、方言をとてもよく消化してくれて、あんな感じでモクハを演じればいいと思った。これからが楽しみに期待される子達だ。いつかまた会えるだろうと思うようになった」
-歌の準備はどのような過程で行われたのか。
「今年の1月からレッスンを始めた。ギターと発声のレッスンを受けたが、1日3時間ずつ、6ヶ月間43回のレッスンを受けた。4月までは集中レッスンを受けたが、撮影が始まってから時間的余裕がなく、週に1回程度レッスンを受けた。そのように6ヶ月間基礎を固め、実際に歌の実力が伸びたのはレコーディングの時だった。8月からレコーディングを始めたが、作曲家のディレクティングを受けると出願者の意図が分かる近道が見えた。そこから実力がぐんぐん伸びたような気がする」
-チェ・ジョンヒョプとのキスシーンで思ったより積極的だった。
「モクハが11話になってついにお互いの気持ちを確認することになった。モクハの人生自体がパワー直進女だったので、まずギホの顔を掴んでスキンシップをするのが当然の手順だろうと思った。ギホは自分をたくさん我慢してきた人であり、我慢できる人だと思う。モクハは今すぐ、まさに今ここ!な人だ」
-今回も挑戦に成功した。
「挑戦が好きではない(笑)。『挑戦のアイコン』になりたいとも思わない。その時の私の心に充実な結果だと思う。今回はこれをしたので、次はこういうこともしてみたいと。違う姿を見せたいよりは、台本を見た時にこういうことをして見たいと思う作品をする方だ。しかし終わって振り返ってみると難しい挑戦だったりする。自らの決定に責任を取ることができる人生を送りたく、いつも積み上げてきたら、そのおかげでキャラクターと一緒に毎年成長したと思う」
-視聴率に対する残念さはないか。
「あまりにも多様なジャンルが同時間帯にたくさん放送されている。もちろん視聴率がよく出れば嬉しいが、コンテンツが溢れる時代なので視聴率に執着はしなかった」
-本当の休憩とは何だと思うか。
「競争が嫌い人だし、自分を追い詰めてまで生きたくない。世間にぶつかることがそれ以外にもたくさんある。個人的には寛大になろうと思って生きている。私が思う休憩とは『空』である。怠ける。やるべきことを最大限先送りし、デッドラインまで先送りしてから処理する方だ。MBTIが『P』で終わる。『P』そのもので生きている」
-前作の期待感のために「無人島のディーバ」が始まる前に負担が大きかったようだ。
「確かなことは『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』以後、人々の期待感が変わったことは体感できた。しかし私には4月28日にもらった百想芸術大賞の大賞が個人的にターニングポイントになった。賞をもらうために演技をしたことはなかったが、そのように大きな賞を受賞した後、女優として少し荷を下ろしても良いのではないかと思い、負担が少なくなった。なんか、すでにもらったものを勝ち取るために何かをしなければならないよりは、いつかもらいたかった大賞をすでにもらったので、これからは楽しみながらもう少し気楽に演技を楽しめる気がした。女優生活において心の変化があった。演技的に負担を減らせるようになったようだ。これからもただ私がやってきたように、やりたいことをするつもりだ。焦らずにただすべきことをしていきたい」
-議論のない自分だけの秘訣があるのか。
「ただ、私の一身をしっかり世話する心構えで生きている。最近は後輩の役者の方々もたくさんできてアドバイスを求めたりもするが、私がその人の人生に責任を負うのでなければ、要請していないアドバイスに言葉を加えないようにしている。また、人に迷惑をかけずに自分のことを自分で考えて生きよう、素朴な夢を抱いて生きようと思う。一緒に生きていく人生だから。現場ではよく笑う先輩だと思う。難しく感じさせたくなので、暖かく眺めて笑う、そんな人だと思う」
-2023年も残りわずかだ。
「自分で自信を持って『やりがいがあった』と話しても良いと思う。女優として積み上げてきたキャリアを通じて意味深い賞を受賞した年であり、2023年の目標がモクハが道しるべになってモクハで充満した一年になってほしいと思ったが、その目標を成し遂げたようで満足な一年だった気がする。作品が終わったら、作品から得た歌をファンの皆さんにプレゼントするためにファンコンサートを開催したいと思った。頑張って準備して来年初めにファンコンサートを披露し、新しい作品でも挨拶するのが2024年の目標だ」